スーツ(Suit)

シュハリのオーダースーツへのこだわり

フルオーダーメイドのテーラーと耳にすると、おそらく最初に思い浮かべるのは「オーダースーツ」ではないでしょうか。当店のお客様でも１着目のフルオーダーはビジネススーツやフォーマルスーツという方が多々いらっしゃいますし、成人式やご結婚式等人生の節目ではスーツをお召しになる方が多いかと存じます。
シュハリではオーダースーツの他、オーダージャケットやオーダーコートのご用意がございますが、こちらではハンドメイドのオーダースーツの魅力についてご紹介をして参ります。ぜひゆっくりとご覧くださいませ。

お客様お一人お一人のための型紙

高級オーダーシューズにお客様専用の木型があるように、シュハリのオーダースーツでは一般的な型紙は使用せず、お客様お一人お一人のお身体の特徴にあわせた型紙を職人が１から線を引いて起こします。
シュハリの型紙の基本は「着る方の持つオーラを拡大し品位を高められる」こと。心身にストレスを与えないよう着心地の良さを考えながら、自信と勇気を与えてくれる美しいシルエットを追及しております。
一度お創りしたオーダースーツの型紙はお客様だけの型紙として工房に保管致しますので、再びオーダーを頂く際にはよりスムーズにお創りをすることができます。
型紙を用いてお仕立てを行うパターンオーダーやイージーオーダーとの違いは、『フルハンドメイドオーダーとは』をご覧くださいませ。

職人による手裁断

オーダースーツの生地にはそれぞれコットン、リネン、ウールやカシミアといった原料の他に、織の目の粗さや厚み、柄などバラエティ豊かな個性があります。現在では既製服の多くが自動裁断機という機械で自動裁断されていますが、シュハリでは職人が布にふれながら1枚1枚丁寧に裁断を行う手裁断にこだわっています。
自動裁断と手裁断の差は大きく分けて２点。
１点目はまず「柄合わせの正確さ」。皆様もご存じかと思いますが、オーダースーツやジャケットの生地は大きく分けて無地、ストライプ、チェック（格子柄）の３種類があります。無地に関しては柄合わせを気にする必要がありませんが、ストライプ柄とチェック柄に関しては生地のつなぎ目の柄を正確に合わせることがスーツやジャケットの出来栄えの良し悪しを左右します。お手持ちのスーツやジャケットをご覧いただくと分かるかと思いますが、肩やポケットなど生地の縫い合わせた部分の柄が合っていると、とても気持ちが良いのと同時に、細部まで職人が気を配って作り上げた情熱や手仕事の温かみが伝わってきますね。

２点目は「仮縫いを前提とした余裕を持った裁断」。熟練の職人はその生地を手で触れるだけでオーダースーツのお仕立て上がりを頭にイメージすることができます。例えば、薄手で柔らかい生地の場合はある程度型紙の通りに裁断をしても問題ありません。しかし、厚手であったり硬めの生地に関しては型紙通りに裁断した場合、仕上がりを試着してみると思いのほか窮屈だったり動きにくいといった事が多々起こります。
そのためオーダースーツの生地の裁断の際に型紙通りではなく、生地の特性に合わせて影響が起きそうな部分を予め余裕をもって手裁断することにより、仮縫いの際に余らせておいた生地（縫い代といいます）で調整を行うことができるのです。
上質な生地はテーラーにとって宝物とも言える存在。お客様の思い入れがある一着だからこそ、生地を扱う際は傷や汚れがつかぬよう大切に優しく裁断を行っております。

装う方の心地よさを考えた手縫い

シュハリのオーダースーツやジャケットは、フルハンドメイド（全体の工程時間の2/3以上が手作業）で手間暇かけてお創りしております。
ハンドメイドとマシンメイドの違いは、単に「手縫い」か「機械縫い」というものではなく、全行程を通して大量生産的な作り方をしているか、手仕事的な作り方で作っているかという違いがあります。スーツ以外の例でお伝えすると「作家ものの吹きガラスのグラスと、機械での大量生産によるグラス」、「寿司処のお寿司とスーパーのお寿司」のような違いです。どちらもそれぞれ時と場合によってメリットデメリットがありますので、一概に優劣をつけるものではありませんね。
加えて現代は大量生産品の品質も上がり、安かろう悪かろうの時代では無くありましたので、基本的にスーツやジャケットにおいても“着用する”という機能は変わりません。

しかしながら、わたくしどもは一度このフルオーダーの世界に足を踏み入れハンドメイドの良さのとりこになってしまうお客様を沢山目にしてきました。やはり「上質を身にまとう」という動作は機能的なものだけでなく、自分の理想や手仕事の温かさ、職人のこだわりで身を包むという感性的な価値があるように感じます。
当店にてフルオーダースーツをお仕立てされたお客様がみなさま口をそろえて仰られるのが「手仕事のオーダースーツやジャケットを着てしまうと既製服に戻れない」ということ。その満足度がどこにあるのか、いくつか引き続きご紹介致します。

ハンドメイドのオーダースーツが選ばれる３つの理由

スーツの手縫いと機械縫いの違いはどこにあるのか？メリット、デメリットはあるのか？実はその違いは両方を経験された方でないと分からないと言われております。
こちらでは当店でお仕立てをされたお客様、職人、そしてスタッフであるわたくしどもの視点からハンドメイドのオーダースーツが選ばれる３つの理由をご紹介致します。

①身体を包み込む着心地と自分だけのシルエット

職人が一針一針手縫いで行うと縫い目が柔らかくなり、オーダースーツは空気をたっぷりと含んだ仕上がりになります。空気がたっぷりと含まれると縫い合わされた生地と生地の間にわずかなゆとりができるため、袖を通したときにご自身の身体を包み込むようにお洋服自体が僅かに変形をしてくれます。加えて、手縫いの縫い目では物理的に元に戻ろうとする力が働くため、着用後にハンガーにかけて一晩休ませると型崩れすることなく元のシルエットに戻ります。そして何度か着用すると変形と戻りが繰り返され、最終的にはその方にピッタリのシルエットになると言われております。
もちろん縫い目の美しさも重要なため、職人の手縫いの縫い目は均等でまっすぐ。手縫いでお裁縫をされたご経験をお持ちの方はご存じかと思いますが、端正に縫いながらも空気を含ませて立体的に縫い込む技はまさに職人技。フルオーダースーツの縫い目を見ると職人の心意気や意地を感じることができます。

例えばフランス高級老舗メゾンのエルメス。代表作のハンドバッグであるケリーバッグやバーキンの縫い目を見ると大変丁寧で美しい仕上がりでありながら、ミシンでの機械縫いとは異なる革のふっくらとした立体感を感じられます。他にも、もしお手元にシルクのスカーフ等がございましたら、縁（ふち）の部分を見てみて下さい。ミシンでの機械縫いの場合はキリっとした直線の縫い目が見えますが、手縫いの場合は縫い目が見えずふっくらとした手巻き＆手縫いならでは丸みをみることができるでしょう。生地と生地と合わせる、端の処理をする、といった機能面では手縫いも機械縫いも変わりませんが、やはり全体的にふっくらとした上質な立体感や空気感は手縫いならではの醍醐味と言えるでしょう。

当店にお越しの際はぜひフルオーダースーツの見本服をご試着下さい。袖を通した際や羽織った際の柔らかな着心地にきっと驚くことでしょう。また、当店は工房を併設しておりますため、職人がお客様のオーダースーツを手縫いで仕上げる工程もぜひご覧ください。正確にリズミカルに縫い進まれるご自身のお洋服を見ると、なんとも言えない幸福感を感じられるかと存じます。

②一生ものの洋服になる

あまり知られていませんが、フルオーダースーツでは後でお直しすることを前提としているため、胴回りや胸周り、ウエスト周りなどをお渡し後数年間に渡り調整することが可能です。それはフルオーダーでは古くからお客様の長年のご着用を見越しているため。シュハリではお客様からご依頼いただいたお洋服は全て「一生心地よく着られるように」と考えてお仕立てをしております。
一方、通常量販店のイージーオーダーやパターンオーダーでは縫い代（生地を縫う際の余裕。書類でいう「のりしろ」のようなもの）を１ｃｍしかとらないところ、シュハリでは３cm程取るため、全体的に４ｃｍ程お仕立て後に増やすことができます。縫い代がたった２ｃｍ増えるだけ、と思われるかもしれませんが、スーツ上下を全体で２ｃｍずつ増やすというのは、コスト削減を目指す大量生産のオーダースーツではなかなか贅沢で実現できないところです。
フルオーダーメイドのスーツをオーダーされるお客様は体形維持をされるお洒落なお客様が多いですが、シュハリではお客様のライフスタイルの変化にも対応できるようお直しを前提としたお仕立てをしております。一生ものだからこそ、その方のライフスタイルに寄り添うお洋服でありたい。様々なライフイベントや思い出と共に生きていけるオーダースーツを日々、一針一針心を込めてお仕立て致しております。

③随所に残る手仕事の味

冒頭にもお伝えいたしましたが、人生で初めてテーラーでフルオーダーをするというお客様の多くが一着目はオーダースーツをお選びになります。
成人式や就職、昇給、転職、起業、結婚のご挨拶やご結婚式、お子様の入学式など、人生の大切な節目の中でご自身を奮い立たせ応援してくれる至高の一着。シュハリでは経験豊かなスタッフと職人がみなさまがご検討の段階から安心して頂けるようサポートを致します。初めてフルオーダーをされるという方もお気軽にご相談、ご来店くださいませ。スタッフ一同心からお待ちいたしております。

プライスリスト

上記プライスリストには下記の仕様が含まれております。
・パターン（型紙）作成
・仮縫い（２回）
・天然素材ボタン（本水牛・貝等）
・ハンドステッチ
・ネーム入れ
・ポケットの種類・数のご変更
・ピーク衿へのご変更
・裏地
・切羽仕様の袖口

※お子様用、ロング丈等、使用する生地量の増減がある場合等は別途ご相談になります。

ふるさと納税の返礼品としてもご購入いただけます
Syuhariのフルオーダースーツは愛知県豊橋市のふるさと納税の返礼品としてもご購入いただけます。詳細につきましては
「ふるさと納税」の返礼品として出品しておりますをご覧くださいませ。