今回のブログではジャケットやスーツを構成するパーツやそれらの意味など、「ジャケット・スーツのディテール」を中心お話ししていきます。
私はフルオーダーメイドのテーラーSyuhariで働くまでは、お恥ずかしながらスーツについての知識が全くと言っていいほどありませんでした。
しかし実は自分にぴったりのスーツをオーダーするためには各パーツの名称やそれらの役割を学ぶことがとても大切だということを、身をもって体験しました。
そこで今回から3回にわたり、私がフルオーダーメイドのテーラーで一から学んだオーダージャケットやオーダースーツの知識をご説明させていただきたいと思います。
ジャケットやスーツの襟の仕様
■ラペルの形
ラペルとは、スーツやジャケットの下襟部分のことを言います。ラペルには主に「ピークトラペル(peaked lapel ピークドラペル)」と「ノッチトラペル(Noched Lapel ノッチドラペル)」という形に分けられます。
ピークトラペルは「ピーク(先)」という名の通り襟先が尖った形になっており、華やかさや貫禄を出すことができます。ちなみに既製品のスーツではピークトラペルのものは少ないため、オーダースーツの可能性が高いように思います。
ノッチトラペルの「ノッチ」とは切り込みの意味。スタンダードで控えめの形をしており、既製品のスーツではこちらのタイプが多いです。誠実さや真面目さを表現できますので、落ち着いた装いをしたい際にお勧めしております。
「ピークかノッチか?」これは好みでお選び頂きますが、パーティーなど華やかなシーンではピーク、お仕事などで控えめに装いたい場合はノッチをお勧めしております。
■ゴージライン
ゴージライン(gorge line)とは、スーツやジャケットの上襟と下襟の継ぎ目のことです。
ゴージラインの位置が高いとキリッと若々しい印象に、逆に位置が低いと落ち着いた雰囲気になります。
ちなみに最近のスーツやジャケットはゴージラインが低めのものが多いですね。
いかがでしたでしょうか?
本日はまずスーツやジャケットの印象的な部分として、襟の形についてご紹介致しました。
各パーツの意味や由来を知ると、街ゆく人のスーツやジャケット姿をいつもより楽しく見られるかもしれません。
意外と勉強する機会が少ないジャケットのディテールについて、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
弊社ではポケットや襟の仕様、ベンツなど細部までこだわってスーツ・ジャケット製作をしております。それぞれご希望の形がありましたら、ぜひスタッフにご相談くださいね。